見つけてくれた

先週末は京都へ『ダンスナンバー 時をかける少女』とロロ『ミーツ』を観に行った。映画のサウンドトラックを買って、気に入ってこの1週間ほぼ毎日聴いていた。倉内太さんの楽曲とロロの世界観は本当にぴったりマッチしていると知る。収録曲は倉内太さんの新しいアルバムにも収録されていてそちらのほうが音もキレイだし歌もうまいんだけど、CD-Rに焼かれた5曲だけの歌、「愛なき世界」は最後に弾き語りverも入っていて、ロロ・亀島さんも抜群に歌がうまいわけじゃないんだけどそれがさらによい、個人的に作ったCDを聴いてる気持ちになる、世の中のラブソングは自分に向けて歌われたものなんてひとつもなくってみんなが誰かのために歌われた歌で喜んだり悲しんだりしてんだなと思う。映画のあとにロク(亀島一徳さん)のアフターミニライブがあって、歌う声の大きさに驚いて感動した。ギターがあんまりうまくなくてそれもよかった。
「ごめんね。」と「ありがと。」の重みには敵わないってことはよく知っている。「愛なき世界」の「僕は君を愛してるよ もう死なないでいいんだよ」って歌詞にはグッとくる。

想像力。想像して、間違って、想像し直して、それを何度も繰り返しながら、でも好きでいられる、愛してる、っていう感情の原動力は恋とか愛の感情そのもののパワーによるもの、なのかな、それを彼らは信じていて、信じることであの舞台が成り立っていて、それを私はうまく信じられなくて、うらやましいと思う。自分が他人を想像しているかどうかの思考すらも、そこで何かに気づいてしまったら取り返しのつかないことが起こってしまいそうでできない、もろいなあ。「すべてのお話は、本当になりませんでした」という言葉は本当で、見つからずに石像になってしまうという物語も、本当にならなかった、のがいい。