生活に殺される

人が遠いので 私のこころは戦争をおこしている。知り合いと会う機会が減り、誰と会って話せばいいのかもずっとわからないまま。他人が何を思い考え動いているのかがどんどんわからなくなってきて、周りにいるすべての人間が憎らしくなってくる。家では両親と祖母とよく話をするのでそこに安息を見出している。他人に対する想像力の欠如、人間だと思えなくなって、こうやって国と国との戦争も始まってゆくのだろうかと。一人で閉じこもっているとき、決まって頭に浮かぶイメージはナイフである。刃は外を向いている。私は静かにそれを研いでいる。もやもやと心を悩ませていることについての原因はわかりきっている気もするけれど、私はもう、それをどうする気もないのだ。軽蔑していた生活を今の私がしている。
私はもっと本を読め。「いつかは、あれもこれもやりたいね」って言いながらいつか何もせずに死ぬんだろう。