天才には なれなかった ようです

二種類の嗜好品を摂取して、ふらふらの頭で、路駐されたバイクに腰かけて、ひとりごとを云っていた。たしか、夜中の2時くらい。普段の頭の中のように、くだらない考えが浮かんでは消える感じで、静けさにそれが溶け消えていくようで、馬鹿みたいだなあと思いながら、それでも心地よかった。ずっと、ひとりごとを云っていた。言い聞かせるように。彼の名前を口にするときだけ 少し躊躇した。どうしても、一人の時間が好きだ。夜と涼しさと煙草と独りはよく似合う。
迷惑を、かけてしまった。「自重します。」と云った、そしてそのとおりにする。合わせる顔がない。多分、少し間違っているのはわかっている。でも、変なところで頑固なのが、私のチャームポイントです。ずぶずぶと浸かってゆく泥沼から一度足を抜きあげる いい機会だろ。私のコミュニティーはそんなに狭くないんだ、と自分のなかで言い聞かせて安心している。ほんとうにくだらない
走ってくるジャージ姿の中学生の目が何を見ているのか、わたしにはわからなかった