金曜、土曜と四国へ。出張だけどわくわくが多くて楽しかった。私はただついていっただけだったけれど。ずっと話してるその人とは営業としての経験、時間の長さ、そのスキルが違うのだけれど、自分にはこれから何ができるのかなと考える。山の中の高速に突如現れる、「太平洋まで50km」の看板。
高知にいる時間は、恋人といる時間と似ていた。わたしの時間の過ごし方がいつものカウントダウンでなく、流れるままに任せていられる。こころ穏やかでいられる。気を抜くとわたしはすぐ、やりたいことややらなきゃいけないことを数えて勝手にそれに追われ出すので。terzo tempoへ今回も行き、カウンターにいる男の人を見て「ああ、見たことある顔だ」と思って懐かしいようなどきっとするような安心するような。方言というのはやはり不思議なものである。標準語を話す場所で育ったわたしは、地方の発話のイントネーションやことばづかいに驚いている。居酒屋の隣で話してる男女グループの相槌は「そうだがや〜」。

メルヘンのサンドイッチを上野駅で買って、待ち合わせに遅れてくる男を待っている。待ち合わせに遅れてくるうえにアメ横に寄ってから来るっていうんで少し怒っている。久しぶりに来た上野公園は人が多く、カップルや家族連れが目に付き、池の方を歩くと据えた臭いがした。全体的になんとなくきれいでない、雰囲気。みんな平気に歩いてる。カラフルな屋台が出ている。橋のそばに黒くてデカい鯉が群がっている。鯉って喰えるんだろうか。何kgくらいあるんだろうか。ボート池の方まで歩く。スワンボートと、手漕ぎボートと、スワンボートでない足漕ぎボートの数を数えて比率を思ってみる。カップルで乗るとよくないのは井の頭公園だっけ。 ちょっと久しぶりに会う恋人の、嫌なところばかり最近は思い出していたのでそういうところばかりを思って嫌になってしまい、冷たくあたる、わたしはあまり顔を見て話してない。メルヘンのサンドイッチが前から食べたかったんだと喜んでくれる。やめとけばいいのにビールを買いに行く。業務スーパーで買って来てくれたpinoは中のバニラがとろとろに溶けてた。 男のにおい、ビールのにおい、汗のにおい、つまみのにおい、顔が赤くなって、おっさんくさい。なんか嫌だな〜と思いながらライブを見てた。このままわたしはきらいになってしまうのか。 なんとなく怒りながら終演後少し話をして、上野駅に向かって歩きながら不満に思う理由のひとつ、をぜんぶ声に出して言う。言えたらすごくすっきりして、なんだこういうことだったのかと。うまく話せてなかっただけか。 顔を合わせないと、わたしはわたしのイメージばかりふくらましてしまって好きだとか嫌いだとか勝手に考えてしまう。 温度とか話し方とか忘れて、ひとりでやってけると思ってしまう
マヘル・シャラル・ハシュ・バズのライブは自由で寛容だった。

みんな愛のことを話さない。男と女の愛は特にね。それぞれどこかにあるはずなのに誰も教えてくれなくてずるい。別にたいして知りたくもないんだけれど。
ロロの三浦さんが手がけた東京カランコロンのMV、サビの光の置きかたにぐっときてしまう(あと一瞬映る亀島さん)。