SOMEWHERE

私には覚悟が足りない。毎日ももいろクローバーの動画ばかり見ています。
ある作品に関して友人はずばりと的確な指摘をして自分はまったくもってそれに気付かなかったことを恥じたのでした。なんということでしょう。物を知らない人は言葉を発してはいけないのだ。知らないことは恥ずかしいことで、それを人前で晒すなんて耐えられないことだと思って何も言わずにここまでやってきたのです。なんで誰も指摘してくれなかったんだろーなあー。自分の言葉で喋れないことのほうがきっとよっぽど恥ずかしいことなのでしょうね。私は人様の言葉を借りてばかりです。いつからか何を言っても墓穴を掘るばかりで。
プールのシーン、そこが最高点になるようにその映画は作られていて、静かに遠ざかっていくカメラ、人が動くので決して写真ではなく現実と同じように時間が流れていること、彼らの周りの"なんでもない"時間を過ごす人々が枠に入ることで日常であることを思わせ、その最後に映された彼らがサングラス越しに見ていただろう青い空、その映像が流れる数分間は愛おしすぎて息が詰まるほどでした。「このまま時間が止まればいい」と思う時間を目の前に置かれるのは、登場人物の気持ちを重ねることはできないのだけれど、だからこそか、自分の生活の中でそう感じる時間を客観的に眺めさせるように、目の前にぽんと提示されたようだった。なぜ時間は流れて、瞬間は終わるのだろうと当たり前のことをすごく憎むのだった。虚構だからこそ現実が際立ったよい例でした。