リンゴは

2018/11/4, yumbo @ 渋谷7th FLOOR。「みだれた絵」という曲、ボーカルのソロから始まりそこから一気に引き込まれて、こんなに素晴らしい曲だったのかと気付く。「あなたは/対岸のビルに灯る/光る窓/舗道を照らす」ああ なんて美しいんだろうと。
わたしは1年前も同じ日に同じ人たちのライブを見ていた。1ヶ月前にも同じ人が作った音楽を聴いていた。yumboの奏でる音楽、澁谷さんの作る音楽はわたしにとってほんとうに尊くて、何者にも貶められえない。ここしばらく逃げ込むようにずっと聴いている。この日はスピーカーから出てくる音の大きさが(好きすぎるゆえに)アンバランスに思えて、結構残念だった。知り合いを見つけたけれど声を掛けられずに帰る。
家族の誰かが柿が好きだった、おばあちゃんだったか弟だったか思い出せない。この秋は頂き物の柿をいくつも食べていて、柿がおいしいと思えるようになったことは大人になったことのような気がするのは昔わたしはあまり好きじゃなかったんだろう。熟れるとこんなに甘くて美味しい。でも放っておくとすぐに熟れてやわらかすぎてしまって扱いに困ってしまう。そのときは凍らせてシャーベットにするのがおいしい。田舎へ行くとあちらにもこちらにも柿はものすごい数が木になっていてこんなにも豊かなものなのかと驚くけれど、それらのほとんどは渋柿なんだそうだと人から聞く。干せば甘くなるから干し柿にするそうだ。先月実家へ帰った時、裏の洗濯物干し場の柿の木に実が成っているのを見つける、今年から実がつき始めたそうだ。桃栗三年柿八年と云うけれど今年十三回忌だったおじいちゃんがまだいた頃に植えたそうだからもっとかかっているはずだって。やっぱり1本の木にたくさんついていて、食べれそうなのを1つもらってきてりんごと一緒に置いておいたらすぐに熟れて、食べてみたら渋柿でなくて甘くておいしかった。柿が好きだったのはおばあちゃんだったのかもしれない。
季節の変わり目に体調を崩す確率が150%くらいかそれ以上、風邪の症状ではなくただだるくって頭も身体もまったく使い物にならない。なんにもせずどこにも出かけずしばらくの間寝ていれば治るものの、毎回この人間を辞める感じ、一応気にやむので心に悪い。どこにかかればいいのか、どうしたらよくなるのかもわからない。学生のときは確かこんな症状はなかったはずなのになあ、この生活は向いていないのかなあ、じゃあどうすりゃいいのかなあと毎回同じことを考える。今回はぶり返したりして不調の期間が長くて、2週間くらいかけてやっと前と同じステイタスまで戻ってこれた感じがあるけど、どこが戻る場所だった?そもそも今までうまくやっていたと思ってきたことが幻想だった?
果物はりんごが一番好き。店でりんごを買うときは表面の模様を見ていちばんピンときたものを選ぶ。宇宙みたいと思う。手のひらに宇宙があるみたい。